大移動の一日。 ＊無駄に長文です。
今日は実家に帰省中です。
実は昨日帰ってくるハズでした。
予定では午後２時過ぎに家を出て、在来線近辺の駐車場に車を止め、
オットの帰宅の際にソレに乗って帰って来て貰うハズでした。
今日の日記は、結局帰れなかったｗ昨日のこと。
台風並みの天候に備えていたら、時間超過の２時５０分。
大急ぎで家を出て、駅に着いたのは３時２０分。*1
とにかく風がスゴくて、海沿いの駅までなんだか潮っぽかった。
切符を買おうと自販機の画面を見ると「ただいまお取り扱いできません」で統一されていた。
「あり？なんだろね？？」とムスメと顔を見合わせる。イヤ〜な予感。
構内アナウンスが流れる。
「現在、須磨浦に設置されました風速計が基準を超えましたので、安全の為運行を見合わせております」
改札上部に設置された、関西圏在来線の運行状態を表す画面は、
運行見合わせと遅延を示す赤とオレンジばかり。
代替運行や他の機関の様子を、対応に追われる駅員さんに聞くと、
「山陽は今止まっています。地下鉄は動いていますが環状線も動いたり止まったりなので目的地までの運行はどうなるかわかりません」
というコトだった。
ＪＲ神戸線の長田より西は、ほぼ海沿いに走っているので
台風でなくとも強風の日などは運行見合せがあったりするようだ。
もしかしてすぐに運行再開になるかもしれないし、ずっと動かないかもしれない。
地下鉄なのに地上を走っている区間のある神戸地下鉄もいつ見合わせになってしまうとも限らない。*2
しかし一番のネックは、ＪＲ神戸線の沿線で働くオットも運行再開しないと帰宅難民になるのだ。
垂水に車を止めたままバスで地下鉄まで行ったとしたら、何時に再開するかわからないのに
どうするの？ってコトになってしまう。
結局２時間垂水駅で再開を待ったものの運行の見通しは立たないままだったので
終業時間に合わせてオットの職場近辺までお迎えに行くコトになった。*3
ＪＲ線に沿う国道２号線は、それこそ海からの潮の飛沫が吹きまくり、
ワイパーを動かさずには走れない。
この強風では電車も止まるわ・・・と納得。
オットを無事にひろって、その足で地下鉄の駅まで送ってもらう。
地下鉄は交通機関全体の乱れによるしわ寄せと、
安全速度の運転で多少の遅延はあったようだけども動いていた。
垂水での立ち往生とお迎えによる時間ロスは４時間で、
到着した夜におじいちゃんとカラオケに行く約束をしていたムスメは
「今日、カラオケ行けるよね？」と聞いてくるが
「うーん、多分無理。今からじゃ どれだけ早く着いても９時半になっちゃう」
もはやこの段階でムスメは涙目。
大阪環状線は運行見合せと運行再開を繰り返してるようで大混雑だろうし
コドモ連れで大荷物を抱えて、大混雑の大阪駅に行く勇気はないので
三宮から鶴橋まで直行できる阪神電鉄を利用するコトにした。*4
阪神電鉄も、ＪＲ線が止まっているので改札は大混雑。*5
奈良線は代替として利用する通勤客はあまりいないようで、おおむね空いていて
ようやく座れた。
三宮での乗り継ぎも良くて鶴橋まではかなり順調。
多少の遅延はあったものの到着したのは１９:３５くらいだったか。
近鉄線に乗り継ぐ為、三重方面行きの特急券を買った時に今日のアンラッキー続きを思い出し
「目的地まで近鉄は動いてますか？」と聞いてしまった。
乗車予定の１９:５３宇治山田行きの特急券確保。
ほっと一息。
気がつけば夕ご飯の時間。ほぼ４時間半立ちっぱなしで喉も渇けばおなかも空いた。
近鉄電車の特急は指定席なので、何かおなかに入れるものを買おうと
階上の売店でおにぎりと巻き寿司とおやつを購入。
早く特急来ないかな〜〜と乗り場に向かうと・・・またもや構内アナウンス。
「ただいま、強風によるトウボクが車両に接触し 停車しております。回復には相当時間がかかると思われますので、これ以降の大阪線は運行見合わせとさせていただきます。１９：５３発の宇治山田行きの特急は運休となります。払い戻しを・・・」
後半はもう、あぁぁぁぁぁぁ〜ってカンジであまり聞いてなかったｗ
ムスメは「何？おかぁさん？おじいちゃんち行けないの？？」と不安げ。
とうぼく？とうぼくって？？あの倒木？？
駅員さんによると倒木が線路を塞ぐというのではなく、倒木して電車に接触したというのだ。
運休のショックは大きかったが、よく脱線せずに済んだなぁと乗員乗客の無事を思いホッとした。
とりあえず特急券の払い戻しをしないといけないので、手はないか駅員さんに聞いてみる。
Ａさん「大阪線が再開できないので、なんとも言えません。奈良方面から継いで行っても時間が時間なので目的地まで乗り継いでいけず、戻ってもこられない可能性が大きいです。神戸に帰るなら、鶴橋で待つのが一番いいかもしれません」
Ｂさん「今なら西大寺から八木行きに乗り継いで、そこから桔梗が丘くらいまでなら何とか行けるかもしれません。宇治山田方面は時間的に無理だと思います」
ここでまたもや３択。
・とりあえず再開を待つ。（最悪は鶴橋泊）
・奈良方面に乗り継いで行けるトコまで行き、何とか三重県を目指す。
・神戸に帰る。
オットに電話してみる。
「特急券も買ったのに倒木で運休になって、しかも再開未定だって」と伝えると
「・・・・帰ってくれば？」
だよねぇ。でもムスメはイヤイヤと首を振る。
とりあえず神戸への帰宅も可能なリミットラインを決め、その時間まで鶴橋で待つことにした。
２２：０８に尼崎行きがあった。
遅延はあるけれどＪＲ神戸線も動いていた。
２２：００を決定時間と決め、またソコで立ちんぼ。
帰宅の為に、みんな苛立ってる。
「奈良方面まで行けば何とかなるかもしれんて言われたから行ったのに、代替もなくて、結局また戻ってこなあかんかった！どうしてくれんのや」
と、駅員さんに詰め寄る団塊寄りの中年サラリーマン。
「マジありえん〜〜。動いてない。帰れへん。迎えに来て」と電話相手に愚痴る女子。
みんな一様に情報不足を嘆いていた。
英語で「電車が何かのトラブルで動いてない。どうもそちらまで行けそうにない」的な電話をしている外人さん。*6
すぐ後ろにいらしたので、聞くともなしに聞いていたのだけど。
聞いても答えられないので話しかけられないように、そっぽを向いていたのに質問された。
「事故アリマシタカ？」発音もお上手な日本語でｗ
もちろん日本語で「そのようです。事故で電車が止まっています」と答えると
「ドコデデスカ？」とさらに質問をされた。
事故で不通の区間を答えたのだけども駅名で言われてもわからなかった様子。
「大阪線です」と言い直すと「大阪線！ＯＫワカリマシタ大阪線ネ」と
電話の相手に状況を伝えられたようだった。
ムスメが小声で
「外人さんなのに日本語上手だったね！」と感嘆。
その後、日本語のお上手な外人さんを、ムスメは尊敬の眼差しで眺め続けていた。*7
しばらくして「thank you」と今度は英語で言われ、思わず「you're welcome」と言いそうになったが、
ありがとうと言ってもらえるほどの助力も出来てない上に、
言葉自体が絶対に通じない自信のあるワタクシは、ぶんぶんと頭を振りつつ日本人スマイルで返した。
そうこうしてる間に一時間半ほど経過して、兄からメールが入った。
倒木に直撃？された名古屋行きに乗ってたヒトのツイートを添付してあった。
先頭車両が倒木と接触した後、４号車までが接触し、
パンタグラフや架線にもダメージがあるようで作業は難航しているようだが、
多数の作業員が寒い中がんばってくれている。
一時間ほど缶詰になっているとはいえ、電気も空調も止まっていないので我々はただ待つだけ。
と言う内容。
あぁ、コレはもう無理だ。何とか復旧したとしても、早くて夜半だろうな。
と、内心は帰宅を選択しながら、もう３０分を過ごした。
倒木で立ち往生してるのは、多分ワタシが特急券を買った時に走り出ていった名古屋行きだろう。
あと４０分早く着いていれば、もう一本前の電車に乗れていれば、オットを迎えに行かず
すぐに地下鉄に向かっていれば、そもそも最初から地下鉄を利用していれば・・・
「たら」や「れば」にはキリがない。
何かを選択するという段階で、すべては自己責任なのだから。
がっかりしているムスメには悪いが、ある意味良い勉強になった日だと思った。
目的に辿り着けなくても、自分の身に危険が及んでないのは不幸中の幸いなのだと。
待つヒトには申し訳ないけれど、安全の考慮のために選択しない選択もあると。
骨折り損のくたびれ儲けにも、それだけではない意味があると信じたいなぁ。
結局、自宅に辿り着いたのは２３:４０頃。
普段なら実家まで３時間半で着くところ、９時間かけての逆戻り。
オットの「お疲れさん」の言葉が染み渡るｗ
それにしても、案外ムスメは不屈なんだな。
「今日は一緒にいろいろできて、おかーさん案外楽しかったよ」と言うと
「私も」と答えてくれた。
いい風に育ってくれてウレシイ。
今朝は青空。
バスで地下鉄を目指す。バス停の梅がきれいに咲いていた。
晴れてよかった！
