お針子 作業部屋

  帰国したお針子です

最終便に乗る

最終便の到着を待ち、21:50には船着き場の乗船口に並びだす。
ワタクシ達は荷物も多かったので、少し早めに準備をし始めた。
すると、先ほどの電話男性が後ろからやってきて、ワタクシ達を追い越す。
もちろん通話中だった。

列に整列する頃には通話を終えていて、クルリとこちらを向いた。
「大荷物やなー。どこ行って来やんしたん?」

アメリカ人か!と突っ込みたくなるくらいにフレンドリー過ぎる。
長旅で疲れていたし正直あまり話したい気分ではなかったが、アメリカからの帰省であることを伝えると、
アメリカのどこに?」
と当然のように更に話は続いてしまった。
ミシガンに赴任中であるコトを言うと、「ワシもなぁー」とケント(仮)の家に行って来たコトを話し出す。
多分その話は、待合室で待っていたヒト全員が共有する情報である。
既に知っている彼の個人情報を一からもう一度教えて貰っている最中に、乗船が始まった。

ひとしきり話終えた彼は、「気ぃ付けて帰ってな」と離れた席に座った。

船の移動は大体50分。
すまん、オッサン。隣にでも座られたら体力が尽きる・・・と内心ヒヤヒヤしていたので助かった。
オッサンもそろそろ喋り疲れたやろ。ゆっくり休みなはれ。
と心の中でつぶやいたのは言うまでもない。