お針子 作業部屋

  帰国したお針子です

サマーストック2018

昨日この学区主催のミュージカルを観てきた。
例年2月頃にオーディションのお知らせがあり、6月に夏休みに入ったら全体練習があるsummer stock musicalは、シニアの最後の舞台になる。
既に卒業しているのだが、演者にとっては大切な舞台なのでこのために6月末までの時間を費やす。

ムスメの高校のシニア生徒が主役とその周辺の数役をやっていた。
前々から思ってはいたが、やはりNorthern Highの役者さんたちは抜きんでていた。
来年からの役者さんたちはプレッシャーだろうなぁ。




夏の終わりにはG11になるムスメは、今年から本番のSATも控えているので いわゆる受験生だ。
2年をしがみつくように頑張って、ようやくELLを脱するレベルに近づいてきた英語力を更にブーストさせるために、今後こういう企画に積極的に参加してもらいたいと思うのは、今更無謀なのだろうか。

舞台に立ち歌うコトを望んでいるわけじゃない。
みんなで協力して何かを成し遂げる経験が友人を作り、今後の指針を定めるきっかけになるコトを、かつてムスメであったワタクシは知っている。

言葉も習慣も違う環境の中、何を言ってるのか全く分からない校内で、たった一人毎日6時間の授業を受ける孤独を考えると、とてつもなくシンドイ思いをしただろう。
彼女はこの孤独に2年耐えて、ようやく簡単な会話程度なら理解し受け答えの出来るレベルに達した。
ポンコツなワタシなどよりも、遥かに聞き取りの理解力は優れている。
けれどまだまだ、大人になりつつある学友達の話題や、軽口には追いつけてはいない。

そして、話しかけるのにものすごい勇気がいるらしい。
あなたの舞台を見てファンになった!って言われて嫌な思いをするヒトはいないから、何でもいいから話しかければいいのに、と単純馬鹿なワタクシなどは思ってしまうのだけれど、
憧れの高校のミュージカル女優に一緒に写真に写ってほしいとお願いできないほどに、気後れしている。


日本人の繋がりを全く介しない現地校で、ココロを許せて打ち解けあえる友人が一人でも出来ればきっと、G11、G12の学年はもっと充実したものになると信じている。
何でもいいの。
自分が一心不乱に打ち込める何かなら。

基本が体育会系の「為せば成る」と信じて疑わないワタクシ自身と違って、フワフワとした感性を持つムスメなので親であってもちっとも分かり合えない部分が多い。
難しいコトを無理と決めず、単純なコトをメンドクサイと思わず、ちょっと一歩踏み出して欲しいんだ。