お針子 作業部屋

  帰国したお針子です

成人式と言えば着物姿?

只今、いつの間にやら納期モノと化した喪服を縫い縫いしております。(^^;
そして昨日はドッヂボール大会のお手伝い、今日は学校開放の参観日。
なんだか毎日学校行事で慌ただしくて、
のんびりやってるとあっちゅう間に納期に追っかけられることになります。

さて。
天気大荒れの成人式も終わりました。
ワタクシが縫った振り袖も着てもらえたかしらー

年始早々納めた成人式用振袖ですが。
色柄が今時じゃなくレトロでとても素敵でした。
地色は若菜。鶴や松竹梅などの縁起の良いおめでたい柄。
美しく装っていただけたなら、お針子至上の喜びでございます(^^)

お店のデッドストック化してたモノがハケた状態だったらしいのですけど
ある意味叩き売りだったようです。
アレが10万以下なら超お買い得だと思う。
時期が時期なら、ワタシがムスメに買いたいくらい。


きちんと着てもらった方が、ちゃんとした着物ならばその方が映えると信じてます。
と言うのも成人式のニュースで、結構散々な・・・。
↓コレ。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1746645.html

花魁風って・・・(^^;
本人たちは「髪と着付けは花魁風にー」とかリクエストしてるんでしょうか。
何を着せても変わらぬスタンスには、ある意味あっぱれだと思いますが
一生に一度の機会かもしれないのにねぇ。



以前は千總の振袖なんかもちょくちょく縫ったものだけど、最近はちっとも。
(景気もあるけど職先にハイグレード商品が少ないって言うのも原因) 
でも、キチンと着装してこそ映えるように作ってある着物は、着物の方が
着るヒトを選んでるとも思うのであります。

せっかくの和装がちっとも映えないと言うのは
着付けの上手い下手もありますが、やはり物腰や所作が原因だったりします。
着物には着物らしい振る舞いがあるのですから、せっかくの装いなら
成り切ってみるのも良い経験だと思うのです。

事前に振る舞い講座みたいなモノがあると、いいかもしれないですねぇ。
さらりと買えるような金額でもないので(寿司で言うトコロの‘時価’的な恐怖?)
全く縁のないヒトにとって、呉服屋の敷居は高いでしょうし
勧める側もどのような品をお勧めするのが良いのか、
希望をはっきり言ってもらえればそれに越したコトはないのですが
なかなか察しがたいトコロだと思います。
ただでさえ先細りな呉服業界には難しいかもしれないけれど
買う買わないはともかくとして、日本の文化であり第一礼装ですから
まずは母数を開拓する為にも「19歳の厄年を迎えるお嬢さんに」とか銘打って
呉服屋さん主宰の美しい立ち居振る舞い講座とかね。
ついでに絵羽を仮に着付けて写真でも撮ってもらえば、自分も楽しいし
自分に似合うのはどんなモノかを知ってて損はありません。

あと、もしも購入されるなら
よく分かっておられる方ならともかく 着物というのは洋服と違い、
自分の好みを優先するより第三者の意見を取り入れた方が案外よく映ったりするので、
ワタクシとしては「一人で買いに行かない」を提言したいです。
(お財布事情や好みを親身に考えてくれるヒト限定です)

今は、記念写真の撮影スタジオなどで吊るされてる着物をレンタルして
そのまま成人式などへ出席するのが一般的なのかとも思いますが
写真用の流行りの柄行と手入れの簡単さ重視で、絹本来の良さは皆無です。
手にとって見てもらえばわかると思うのは呉服業界の者の奢りでしょうか。


そうそう。
着物姿の新成人さん達がたくさんテレビでも紹介されてましたが
きゃりーぱみゅぱみゅサンの振袖はとってもお似合いで素敵でした。
柄は奇抜だけれど、帯や半襟やしごきの色も計算されてて
「誰かの為の」じゃない一点モノの振袖姿でしたね。
何もかもが自分流ではなく、しっかりした着付けをされていたからこその
筋の通った美しさでした。
あくまで好みの問題なので、万人に良いと思われるかは別の話ですが。

で、話は戻りますが。
いくら流行り廃りがあるものとはいえ、意味を知ってか知らずか花魁などと
自分のムスメに対して言われるなんて、少なくともワタシはイヤ。
考えが古いと言われても、それは断固として。
なんて、まだまだ先の話に頭が熱くなっております。