お針子 作業部屋

  帰国したお針子です

YMO世代のしっぽなので。

「深海に生きる魚族のように、自らが燃えなければ何処にも光はない」

明石海人さんの詩。
先日亡くなられた大島渚監督は、この言葉を座右の銘のように大事にされていたそうです。

人間は、普通なら発光できない。
広い世界には発光くらいならできるってヒトもいらっしゃるかもしれないけれど
ごく標準的な機能の人間には、きっと発光できるヒトはいないと思う。

発光できない自分のできるコトの発露として、怒るコトを選択したのか。
すべては映画の為に。

誰かと違う自分を出すためではなく、自らを発奮し今の己はココにいると主張するコトで
自分の元へとヒトを誘おうとしていたんだろうか。

そう思えば、なんだか「怒れる映画監督」と言うのも腑に落ちる気がするのです。


戦場のメリークリスマス」と「御法度」は映画館で鑑賞させていただきました。
全ての作品を拝見したワケではないし、ワタクシの凡人すぎる感性では
理解しがたい作品が多くて、どちらかと言えば敬遠気味の監督でした。
だけど、その存在感はどの映画監督にもないものだったように思います。


遺影が、歯を見せて笑う大島監督でなくて良かった。
とても大島監督らしい挑むような表情で、それを選んだ奥さまの愛を感じました。


http://www.freestyle-life.net/free-word-12.htm