お針子 作業部屋

  帰国したお針子です

道、みてきました。

今日は西宮カーデンズまでお出かけ。

先日書いた「道‐白磁の人」を観に行ってまいりました。

時代背景や政策行政に疎くても、観る分には問題なくわかりやすいお話でした。
吉沢悠さん演じる浅川巧は、名前の通りなかなか巧みでしたし
ぺ・スピンさん演じる朝鮮人の同僚、青林(チョン・リム)は本当にどの表情も素晴らしかった。

でも、
ワタクシが一番感情移入できたのは、浅川巧の母である浅川けい役の手塚里美さんでしたが。
(喪服のシーンが特に印象的。喪服の下着もきっちり再現されてました。あの時代は喪服に丸ぐけの白い帯締めと白い帯上げだったのかーと、勉強になりました)




ただ、禿山についての経緯や、憲兵や日本人の非道ぶりなどはもう少し踏み込んでほしかったかな。
言葉で巧みにその背景を伝えてはいるのだけれど、物語の中に出てくる日本人がキレイ過ぎて、
支配者として圧政をしかけているようには見えなかった。
合併後の統治されている時代に為されたインフラ整備、戦争特需など、
資金や技術が流れ込む国に生きる人々が、ただ踏みつけられるばかりではないハズなのに
決起するに至る理由の描写が足りないように思うのは、自分が日本人だから?
(彼が朝鮮半島に渡った15年間くらい(1931没)の物語と その後終戦までが描かれています)


故人の生きた証を、忘れっぽい日本人と韓国人がそれぞれに思いを抱けたら良いと思います。

映画を観る為だけの2時間は濃密ですねぇ。DVDではこうはいきません。
映画館論はフツフツと湧き上がりましたが、それはまた今度。


で、招待券が一枚残ってます
上映期間中に見に行けそうな方がいらっしゃいましたらお知らせください
とりあえず、コメント承認制にしておきますので。