お針子 作業部屋

  帰国したお針子です

春の訪れ。


庭のユキヤナギが芽吹き、気の早い子が一足先に咲いた。
次々と庭が色付く春。

今日は3月にしては少し寒い。
ムスメは眼科で花粉症と診断され、目薬常備の春。

ワタクシは花より団子の春。
神戸市よりも西部では、春になると慣習のように釘煮を作る。

いかなご*1と言う稚魚をざらめと醤油とみりんと生姜*2でぐつぐつ煮つめる。
2月末に漁が解禁となって出回るので、春を告げるお魚の代名詞。
そして親戚や知り合いに「今年のいかなご」を配り歩くために、近隣の主婦は大量に釘煮を作るのだ。*3

この地に引越してきた翌年の春先に、
広報誌で漁協の主婦による「いかなごの釘煮講座」を見つけ、習ってきて以来
ワタシも毎年作ってる。
でも量的には5キロくらいなのでそれほど多くない。
何度か炊いてきて、色や味だけでなく見た目の良さには調味料の選択が重要だとわかってきた。
ザラメは○○社が一番上品な色合い。醤油はここのはダメとか。
特に醤油が大切だと思う。

今年のは味は悪くないと思うのだけど、醤油が特級じゃなかったコトと、
少し前に封を開けていたのが悪かったのか、ちょっと色が濃く仕上がった。


解禁になってすぐは、まだホントに小さい年もある。
煮てる間にずいぶん縮むので*4、成長の度合いを見てから買う。
稚魚は柔らかくて幼児にも食べやすいのだけれど、3センチ以下だとダマになりやすいので、
柔らかさと作り易さからみた適当な大きさは4センチくらいからかな?と思う。


昨日、今年の釘煮を4キロ炊いた。
 
大鍋で3キロ、小鍋で1キロ炊いてます。

仕事はあったのだけど、いかなごがちょうどよい大きさに達していたので。
あっという間に成長するので、来週ではもう遅い。
なにごとにも、タイミングが重要。

さて、もう一度火曜に炊く?
タッパーがもう無いので、まずは買ってこないとね。

*1:玉筋魚と書く。成長につれて名前が変わるってとこが出世魚っぽい

*2:水飴やお酒を使う場合もある。ウチは山椒も入ってるけれど、ごくシンプルなレシピ

*3:10キロ以上炊くヒトがゴロゴロいらっしゃる

*4:大きさは三分の二程度になる