レンちゃん
アンティーク屋さん巡りがここ最近のブームである。
北米の大寒波が峠を過ぎた月曜。
ワタクシは我が家から40分ほど離れたミシガン湖近辺でお買い物をしていた。
いつ帰国になるかわからない赴任家庭なので、言語に追いつかない部分は多くても興味のあるコトはどんどんして行かないと時間切れになってしまう。
時にはムスメを伴ってチマチマと一人で行っていたのだが、同じく赴任家庭の奥サマに「最近こんなんしてんねん」と告げたトコロ、何それ面白そう!と一気に燃え上がってしまった。
奥サマ達は旦那サマを巻き込んで、今やアンティークショップ巡りの輪ができている。
既にワタクシなどは周回遅れのていで、探し求めているミシン情報は皆さんのトレジャーハントの結果と共に教えていただいているような状況だ。
今回はその宝探しの最中に「見つけたよ!」と情報を貰ったお店に、奥サマ方と共に向かった。
ハンドクランクミシンではなかったが、見た目にも大事に扱われていたような風情のSINGER製ミシン。
この下糸の蓋はヴィンテージボビンのミシンなので、専用のボビンとボビンケースが要る。
商品に触れられる展示だったので下のカバーを開けようとしてみたが、木枠が引っかかって開けられない。
ストッパーをはずして10キロ以上の重さの本体をずらして内部を見るしかなかったが、胸の高さ位置にあって四十肩の我が身には難しかった。
ただし「works fine」って書いてあるからには動くだろうし、その為には多分ボビンやボビンケースは付いてるだろう。
メンテナンス済みの札までかかっている。
値札は95ドル。
コレはヴィンテージボビンのタイプを現役として使うには今のボビンと互換性が無く、ディスプレイ用としても装飾がシンプル過ぎるからだろうと思う。
他の奥サマと店内一周しながら悩む。
展示されたブースの20%OFFの札、商品に含まれるパーツとして木製の取っ手付きカバーとその鍵、予備ベルト、押え金とかいろいろ書いてあるタグ。
そうして内部を見るコトなく、買うコトを決めた。
レジで「コレは動くんかな?」と聞いてみる。
レジに居た 品のよさそうな年配女性は、ミシンに付けてあったメンテナンスシートにざっと目を通し、にっこり笑って「そう書いてあるねぇ」と言った。
御代は20%OFFで76ドルだった。激安。
ウチに着いて、掃除しがてらいろいろいじって確認してみる。
本体の底部分はカバーリングしていたはずのパーツが無くなったのか、四隅に打たれた釘が丸出しになっていた。
接地面に傷がつくため、さっそく保護フェルトを貼る。
下糸の蓋が開かなかった理由は、本体を支える木の柱が外れていたコトが原因。
しかし、その外れた支柱も小物入れの中に仕舞われていた。
支柱はひとまず接着せずに隅に立たせて、紙などをかませて高さを確認。
高さを出したトコロで、下糸の蓋をようやくスライドできるようになった。
右横にある小物入れには、ボビンが複数と、ミシン針(コレは普通の家庭用ミシン針だった)、マチ針、更に押さえ金多数と予備ベルト、グリスや取説も入っていた。
ボビンケースは銃弾のような形。
釜自体が弧を描くようにスイングし、針の下を通過する時に上糸と交差する。
ボビンケースとボビン。
画像で見たコトはあったけど、このタイプのボビンに糸巻きするのもボビンケースに触るのも初めて。
電源は100-110 volts と書いてあるので日本でも問題なく使えそう。
品番から調べると1939年のニュージャージー工場での生まれらしい。
日本で言うトコロの昭和14年。御年80歳。
力強く縫えました。素晴らしい。
残念ながら背面上部に付けられているライトは点かなかった。
80年前のライトが点くとは思わないけど、交換できるかも?と、あーでもないこーでもないと調べてみたものの、どうにも電球を外せないので、ここはプロに頼むしかないかも。
これから先、我が家で末永く現役でいて欲しい。
ムスメと名前を付けました。
SINGER製なので、RENGちゃんです。レンちゃん。
RENGEちゃんと付けたいトコロですが、Eが一つ多いので。
west-michigan-antique-mall.business.site
↑ お店はココ
ハンドクランクのミシンは案外日本の方が見つかるかもしれない。
ある程度の金額を出せば整備済みのモノが手に入ります。
↓ ヤフオク
★ 極太00番糸対応 ■ Clover 手廻し改造ミシン ■ ... - ヤフオク!
Clover のミシン。この商品は美しいです。
あれよあれよという間に値が上がってゆくー。
まだまだ探すつもりです。(笑)